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未だに理解されない?更年期

 

現在は日本においても既に更年期の存在が知れ渡っており、それにより40代からの女性が体調不良を訴える場合があるということはもはや常識となっています。男性の更年期障害は未だ認知度が低いものの、男性更年期の診察ができる専門外来も、全国に徐々に増えてきています。

 

しかし、更年期症状に対して未だに誤解が多いことも事実です。たとえば、「更年期は辛くない」とか、「我慢していればそのうち治る」といった認識です。幸いにも症状が軽く済む人にとってはその通りなのかもしれませんが、病気のような重い症状に悩まされている人にとっては全く笑えない話です。特に母親や姑、職場の同僚などが症状の軽い人だった場合、「更年期くらいで辛そうにするなんて」と、心ない一言が飛んで来ることもあります。

 

他にも、更年期には気分の落ち込みやイライラと言った”心の症状”が多いことも見逃されがちです。大抵の場合、本人がある程度自分の気持ちの変化に気がついているものですが、”わかっていても止められない”のが、心の症状の特徴です。わけもなく突然機嫌が悪くなる姿は、無理解の人には「わがまま」だとか、「おかしい」と映ります。当の本人も気づかずに不調を抱え込んでしまっている場合は尚更です。

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もちろん、理解のある夫や同僚に恵まれる場合もあるはずです。しかし、更年期にはその優しさが素直に受け取れなくなってしまうほど、心の症状が重くなる場合があるのです。このように、実際には周囲の理解が得られているにもかかわらず、本人だけが「理解されていない」と感じてしまうケースもあります。

 

こういった不幸を避けるためには、まず更年期について本人がより深く知ることです。更年期症状は治療でよくなります。ですからぜひ、「更年期だから仕方ない」と諦めるのではなく、「更年期だから治療すれば良くなる」と、前向きに考えるようにしてみてください。「周囲にわかってもらえない、理解されない」と悩んだ時は、そのことを婦人科で訪ねてみたり、カウンセラーに相談するのも良いでしょう。

 

更年期症状が落ち着くと、不思議となんともなかったように心がすっきりとするものです。その時にはきっと、周囲の無理解も過去のものとなっているでしょう。

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