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更年期障害改善におけるエストロゲン補充のメリットとデメリット

 

更年期症状は、閉経により女性ホルモン、エストロゲンが急激に減少し、それによって自律神経が乱れてしまう事が原因で起こります。それに対し、人工的にホルモンを補充することで改善を目的とするのが、ホルモン補充療法(HRT)です。

 

かつてのホルモン剤はエストロゲンのみの投与により子宮体がんの発生が数多く報告されたのですが、現在は黄体ホルモン”プロゲステロン”も併用することで、むしろホルモン補充療法を受けない人よりも子宮体がんの発生率は減りました。また、子宮頸がんについては関連性が認められていません。

 

ただし、乳がんの発生率については未だに意見の別れるところです。3年以内の使用であれば問題ないとの見方もあれば、5年ほど使用すると乳がんの発生率が高まったという米国の報告もあります。(ただし増えたと言っても、1万人に30人から38人への増加であり、しかも試験対象者はもともと発がんリスクの高い人を対象としていたため、特に日本人女性には当てはまると言い難いデータです。)

 

そんな副作用が気になるエストロゲンですが、実は更年期障害改善の他にも、骨や血管を強くする作用があり、特に骨粗鬆については予防のみならず治療薬としても用いられています。コラーゲンやヒアルロン酸を維持する働きがあることから肌のハリも保てますし、更年期の精神症状にも効果が見込めます。つまり、若さや女性らしさを維持するには必須のホルモンであるといえます。

 

もちろん美容のためだけに人工的にエストロゲンを補充する必要はないのですが、老化の始まる更年期においてはあまりにも魅力的なメリットです。

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そんな時におすすめなのが、大豆イソフラボンを始めとした植物エストロゲンです。本物のエストロゲンに似た働きで、効果も同様のものが期待できます。ただし摂り過ぎはやはりNGで、特にサプリメントなどからのイソフラボンの上乗せ摂取量は、厚生労働省より30mgまでとされています。同様に、大豆製品などを食品として摂る分においても、最大で(上乗せ摂取量を含んで)一日70〜75mgまでとされます。

 

また、ホルモン剤の場合と同様に、子宮や乳房にがんの既往歴がある人は摂取を控えることが勧められます。
健康にいい食品であっても、エストロゲンと同様の効果があるからには副作用の可能性は捨て切れないのですね。しかしながら、他の植物エストロゲンを含む食品と比べても、大豆イソフラボンの安全性は高めです。1日の摂取量を守り上手に取り入れていくのであれば、大豆イソフラボンはやはり更年期女性の強い味方です。

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