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更年期障害における薬の選択肢
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更年期障害の治療においては、薬の助けが不可欠です。ストレスなどで心の症状が強く現れている場合にはカウンセリングが用いられることもありますが、その場合も向精神薬などを併用することがほとんどですし、やはり治療の基本は薬物療法です。
更年期障害の治療において最も選択されている薬は
○ホルモン剤(ホルモン補充療法)
○漢方薬(漢方療法)
の2種類です。
ホルモン剤は更年期に急激に減ってしまったホルモンを直接補充することで症状を抑えます。漢方薬は、”ホルモンの働きが減ってしまったことで表れた症状”をホルモンの代わりに抑え、さらにからだそのものの働きを正常に整えることを目的とした薬です。
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ホルモン剤の効果は漢方薬よりも高いとされるため、とくに生活が困難なほど症状がつらい場合にはまずこちらを選択することになります。ただし、直接女性ホルモンを取り入れるわけですから、子宮内膜症や乳がんなどの、女性ホルモンに起因する病気の発症リスクが高まります。
このためホルモン補充療法での治療中は、1年に1度はがん検診を受けることが推奨されます。(ただしもともと更年期にはがんを発症しやすいため、更年期障害治療の過程で早期発見しやすいという見方もできます。)また、このことから過去に乳がんや子宮筋腫、心臓病などの既往歴がある場合は薬自体が使用できない場合もあります。
…と、ここまで紹介するとホルモン剤は薬効とともにリスクも高いと思ってしまいがちですが、中には”ほどほどに”効くタイプも有ります。ホルモン剤の中でもヤマイモを原料とする「エストリオール」は、更年期障害の治療の他に、骨粗しょう症の治療にも用いられる薬です。薬効が穏やか、かつ副作用も少なめということから処方されるケースも多いようですし、高齢になっても使用し続けることができるほど安全とされています。
ホルモンを補充することは老化を遅らせることになりますから、肌を若々しく保つことはもちろん、骨粗しょう症や動脈硬化の予防ができて、そのうえがん発症のリスクも抑えた「エストリオール」は、更年期以降の女性には有力な選択肢となるでしょう。
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