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更年期障害に薬は必要?

 

更年期において、不快な症状を我慢する事はよくありませせん。更年期症状は、健康に気を使い、日ごろ活発に活動しているような人にも十分に表れうるものです。「健康的であれば更年期症状はない」という認識は間違いです。症状が軽度ならば、大豆イソフラボンやプラセンタなどのサプリメントを試すこともおすすめですが、重い場合はやはり薬の使用も視野にいれることになります。

 

しかし、更年期症状に対して薬を服用することに抵抗のある人も多いようです。そこで覚えておいていただきたいことは、更年期症状に対する薬は、いわば骨折に対する松葉杖のようなものだということです。心臓病や糖尿病の薬のように、一生または長期間飲み続けなければいけない薬ではありません。骨折が治れば松葉杖から自然と離れていけるように、更年期も症状が収まれば薬の存在を忘れていけますし、必要もなくなります。

 

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ですから、更年期症状があるうちは(からだがホルモンの低下に慣れるまでは)病院で処方された薬はきちんと飲むべきです。その間に自身の生活を見直し改善していけば、それだけ早く薬から離れられる可能性が高くなります。骨折したアスリートがそうであるように、症状が軽いうちにしっかり治療を行えば、それ以上の悪化は防ぐことができます。

 

逆に、我慢を重ねた末により重い症状、すなわち精神や神経症状に発展してしまうことだけは絶対に避けるべきです。初期に表れやすいホットフラッシュや疲れなどの症状を、「いずれ終わるから」と我慢しているうちに、次第に精神が不安定になってしまったケースも少なくありません。特に注意するべきなのは、精神症状を抱えてしまうと自分自身では気づきにくくなってしまうことです。

 

「自分は病気ではない」
「病院に行くなんて大げさ」
「薬は副作用がこわい」

 

症状が自分で自覚できないために、このような考えから頑なになってしまうこともあります。家族をはじめとした周囲の人が気づいてくれれば良いのですが、本人は人前ではなんでもないように振る舞うため難しいとされます。更年期障害も生活習慣病などと同じく、「自分は大丈夫」と思っている人ほど、からだのSOSを見逃している可能性に注意するべきです。

 

もちろん、薬を服用するときは本人がきちんと納得しておくことが大切です。今はインフォームドコンセントという言葉があるように、患者の立場である私たちも、しっかりとドクターや薬剤師の方々に質問をしてアドバイスを得ることも大切なことです。

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